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Meister Interview 緑 健児(Midori Kenji )

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ホソヤエンタープライズ代表取締役社長/細谷圭二

ホソヤエンタープライズ代表取締役社長
細谷 圭二

  • 細谷 圭二プロフィール
  • ダイジェスト版(読了時間5分)
  • 記事全文(読了時間15分)

一人前になるためのハードル


Q:一人前になるためのハードルは?

入門して、一人前になるまで頑張れるのはだいたい半分くらい。辞める者は、下積みの仕事がつまらないと感じたり、最大の繁忙期である夏に休みが取れない状況に耐えきれず、三年以内に辞めてしまう。我々は人を楽しませるのが仕事で、繁忙期はある程度決まっているため、そこに向けて最大限の努力と情熱を持って取り組まなければならない。それを踏まえず、自分が純粋に観客になってしまいたいと考えた瞬間、そこで花火職人ではなくなってしまう。
今は機械(電気点火器)を使って、遠隔操作で打ち上げる場合が多いが、昔は人間の手で玉を筒に落として(早打方式)、花火を上げていた。筒の上でまごまごしていると人間の手など、簡単にぶっ飛ばされてしまうため、上がった花火を鑑賞している暇などなく、筒口だけを見ていろと言われていた。目の前で爆音を立てて上がっていく花火を、何千発、何万発と繰り返して、その間、絶えず火の粉や玉の燃えカスが空から降ってくる。打ち上げ現場はまさに戦場で、戦いが終わるとしばらく難聴にもなる。そんな職人でしか絶対に味わえない世界を貴重な経験と感じ、ある種の憧れのような思いを持てる者でなければ、務まらない。

Q:日本の花火が高い評価を受けている理由を教えてください

花火は殆どの工程が機械化されていないため、本当の意味で職人の経験と技術が試される数少ない分野。その中で、日本人のモノづくりへの強いこだわり、手先の器用さ、技術のきめ細かさが高い評価を受けているのだと思うし、海外では絶対に真似ができないものだと強い自負がある。
それは、日本人の素晴らしさであって、今後も継承していかなければならないと認識している。

今後の展望について


Q:エンターテイメントビジネスとしての今後の展望は?

エンターテイメントだと言えば、アメリカが先駆者だと思うが、それの真似をしていても二番煎じになってしまう。 海外では多重芯などの細かい技術はあまりウケないなど、国内と海外でウケるものには違いがあるし、花火大会のために、人が集まるのは世界中で日本だけ。海外でも花火のためだけに人が集まる、そんなエンターテイメントを花火で実現して行きたい!そのためには、日本人だからできること、日本人でしかできないことを、追求して海外での活動に20年・30年と歴史を持たせていくことが重要だと考えている。

Q:花火職人の魅力について教えてください

祖父である二代目の細谷政夫が、「花火とは人生のようなものだ!」と言っていた。自分もそう思う。
この世に生まれ、育ち、登り、きれいな花を咲かせて、最後には散っていく。その一瞬の輝きを華やかにするために、長い時間を掛けて技術を積み上げ、一切の手抜きをせずに情熱を注ぐ。妥協して、手を抜いてしまえば、誰の記憶にも残らない、ちっぽけな花しか咲かせることはできない。 まして、花火は基本的なマニュアルはあるが、全てが職人の頭の中にある。華やかにできるかどうかは、すべて自分次第だから。まさに人生そのものだと感じることができるのが一番の魅力だ。

メッセージ


Q:れから一人前を目指す、若い世代へ一言お願いします!

「自分探し」
という言葉をよく聞く。

他人ではない自分を、
よそへ探しに行っても、
見つかりはしない。

自分を直視して、
好きなことに素直に、
これしかない!という覚悟を持って、それをやり続けてほしい!