株式会社FLIGHTS DJIインストラクター
堀内亜弥(前編)

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徹底した危機管理 ドローン操縦士のプロの仕事

技術革新とともに活躍の可能性が広がり続けるドローンビジネス。ドローンにより迫力ある映像や美しい写真は、操縦・撮影の高度な技術と知識、飛行にあたっての厳しい安全管理のうえ生み出されている。

2016年に誕生した「株式会社FLIGHTS(フライト)」は、ドローン本体や周辺アクセサリーの販売、ドローンの空撮に特化したカメラマンの派遣、ドローンの講義・実習、ドローンにまつわるメディアを展開するなど、業界をリードすべくドローンを総合的に扱う企業だ。堀内亜弥さんは、FLIGHTSに所属する4人のドローンオペレーターで唯一の女性として活躍している。男性が多いドローンオペレーターの世界では希少な存在だ。

話してみると快活でサッパリとした語り口。好奇心や冒険心の強さからくる行動力が、バイタリティにつながっていると感じさせる。小さい頃から飛行機に憧れパイロットを目指したこともある堀内さんは、将来を考え行動を起こしているうちに偶然にもドローンを操縦するという現在の仕事に行きついた。

全2回でお送りする前編は、ドローンのプロフェッショナルは実際にどのような仕事をしているのか、そして成長を続ける業界の最前線に立つ堀内さんの人柄に迫った。

堀内亜弥さん インタビュー


Q:FLIGHTSは現在どのような体制なのでしょうか?

2016年に創立したばかりの会社で、まだ3年も経っていません。20人ほどいる正社員のうち多くは営業やエンジニアですが、4人のドローンオペレーターが所属しています。もともとFLIGHTSはオペレーターの派遣サービスのような形態で、社員のオペレーターはもっと少なくて、ドローン撮影をしている外部の方にお仕事を依頼していました。それだとサービスにばらつきが出てしまうということで、正社員のオペレーターを揃えることになりました。社内だけではなかなか全ての案件に対応出来ないため、外部の方にもお願いしています。私は創業時からのメンバーで、FLIGHTSの業務で最初にドローンを飛ばしたのも私です!

Q:番組や広告、点検などさまざまな撮影があると聞きましたが堀内さんの担当は?

今は橋梁などの点検業務には専門の担当者がいるので、私は映像撮影のほか、不動産の「眺望撮影」を多く担当しています。マンションのモデルルームでお客様にご案内するためのもので、「このお部屋からはこういう景色が臨めますよ」とマンション完成後を想定した写真を撮るんです。そのような撮影に使用するドローンは機体が大きくて、プロペラを広げたら160cmくらいになりますね!FLIGHTSで扱っているドローンは5、6種類くらいです。搭載しているカメラの性能も違いますし、クライアントがどのくらいのスペックを求めているかによってドローンやカメラを提案して、使い分けています。

動画を撮っている間でも、ワンショット収めて欲しいということであれば写真を撮ることもあります。駅の広告くらいの写真となるとドローンのカメラでは解像度が足りないので、そういう場合は大きなドローンに一眼レフカメラを載せてリモート撮影をするので、きれいで大きな写真を撮ることができます。

点検に使用するドローンは、カメラよりも機体のスペックを上げるためにコストがかかっていて、モーターが故障しないように埃や塵、ちょっとした雨でも耐えられるようになっています。価格も200万~300万円くらいするんです。今日もってきているドローン(PHANTOM4 PRO)は20~30万円で買えますが、なかには600万円くらいするドローンもありますよ。

Q:長距離を飛ばすと電波が届かなくなることもありますか?

まずドローンがどのくらい飛べるかというと、撮影の時は1kmくらいですが、障害物がなければ2~3kmは飛ばせます。継続して飛べるのは15~20分くらいですね。遠くまで飛ばすとしたら海や下に何もない場所での撮影でしょうから、そのケースだと電波の心配はありません。逆にすごく気を付けるのは、人と建物が密集している都心です。電波の障害などでコントロールが効かなくなった時に、どうやってドローンを降ろすのかといったことを考えないといけません。

Q:都心で撮影許可を取るプロセスは?

まず絶対に必要になるのが国土交通省の許可証で、それがないと「DID」(人口集中地区)に指定されているエリアは飛ばせません。企業に所属している人でも個人でも、仕事としてドローンを操縦している人なら取得していますし、プライベートでやっている人も持っているんじゃないでしょうか。これは申請すれば1年単位で取ることができます。

あとはその土地の管理者の許可です。私たちの場合、これはクライアントがとってくださるケースが多いのですが、それ以外にも、近くに皇居や大使館がある時は私たちから警察に連絡をして許可を取りますし、空港があったら管制官に連絡をしないといけません。場所によって許可をとる相手が違うので、Google mapなどを使って、近くに何があってどこに気をつけるべきか周辺の情報を事前に調べています。

Q:飛行機がお好きだそうですが、ドローンオペレーターになったきっかけは?

小さい頃から飛行機がすごく好きで、大学を卒業した後も航空会社のパイロットになるための自社養成を受けましたが落ちてしまいました。今も飛行機はすごく好きですし、個人としても資格を取ろうと思えば取ることもできますが、パイロットになる夢は断念したんです。そこで何をしようかなと考えたときに、「海外で働きたい。移住したい」という思いがあったので、手に職を持っていたほうがいいのかなと思ってプログラミングスクールに通いました。そこで教わった先生から「ドローンの学校をやるから入らない?」という話をいただいたことがドローンオペレーターになったきっかけです。JUIDA(日本UAS産業振興協議会)というドローン資格を取れるスクールで、その資格を使って何をしようかという時にFLIGHTSの募集を見て応募しました。飛行機とドローンでは全然違いますけど、空を飛ぶものに関わる仕事という共通点はあるかもしれませんね。

Q:行動力や海外への思いがドローンにつながっている

思いたったらすぐに行動していましたし、親が2人とも地元大阪で育ってそこで仕事をしていたので、私は逆に外を見てみたいと思うようになって。「外に出たい」とずっと言っていて大学も東京で選びました。留学したのはアメリカとカナダですが、本当に住みたいのはタイとか東南アジアなんです。フィーリングですが、訪れた時に「ここだったらずっと住めるな」って思いました。時間に対してルーズなところとか居心地よくて。けっこう適当なので!(笑)

Q:操作したことがない人がドローンオペレーターになるには、どのようなプロセスで始めたらいいでしょうか?

まずは会社に入ったほうが早いのかもしれません。ドローンでどういう仕事をしたいのかによって変わってくると思いますが、個人だとある程度のコネクションがないと仕事を受けられませんし、現場で飛ばしていたほうが学べることが多いからです。

操作が難しいと思われがちですが、PCの接続などがあまりわからなくても、最低限iPadやスマホに触れている人なら1時間くらい練習すれば飛ばせると思います。仕事にするのでなければ、おもちゃみたいなドローンもすごく性能がいいし、1万3000円くらいで買えます。誰でもできますよ!

"日本の匠に尊敬と感謝の思いを込めて" - Grateful JAPAN

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